2010年1月29日金曜日

ライ麦畑でつかまえて

J.D.サリンジャー氏が亡くなったそうだ。
まだご存命だったとは知らなかった。
享年91。
ご冥福をお祈りします。

幻泉館日録を検索したら、サリンジャーの名前は何度か登場してますな。

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ライ麦畑でつかまえて
2003年5月10日(土)

なんか、急に寒くなりました。
昨日はだいぶ汗をかいたのですが、9℃下がったとか。
心が寒い……なんちってね。

ああ、トマス・ピンチョン好きだったな、と思い出したのですが、寡作な作家なのでもちろん新作はない。
なにげなくamazonで検索してみると、木原善彦さんという方が出している『トマス・ピンチョン―無政府主義的奇跡の宇宙』という本を見つけた。
2001年1月京都大学学術出版会発行、3400円。

  • 複雑かつ難解な作品世界で多くの読者を魅了してきたピンチョン。17年の歳月を経て著された「ヴァインランド」、最新作「メイソン&ディクソン」はどうだったか。全長編の変遷を詳細に分析しながら、作家の軌跡を追う。

のだそうです。
実は副題「無政府主義的奇跡の宇宙」に惹かれて購入を決定、えへへ。
発送可能時期が「通常11~14日以内」となっているのは、実は発送不可であることが多いので、やや不安。
このまえだめだった橋本治さんの『桃尻語訳 枕草子・下』、ふと思いついた足立巻一さんの『虹滅記』、全然急がない村上春樹訳『キャッチャー・イン・ザライ』(J.D.サリンジャー)なんぞと一緒に発注した。

『ライ麦畑でつかまえて』は白水社から出ている野崎孝さんの翻訳でなじんでいるので、今更新訳は要らないとも思う。
だけど、なんとなく発注してしまった。
話題になったから一応目を通しておくかといった、おやぢ的発想かな。

実は、最初に『ライ麦畑』を読んだのは、マンガだったのではあるまいか。
小学生の時に例の長谷邦夫さんが『COM』かなんかに描いたパロディ(?)を先に読んでしまったような気がする。
長谷邦夫さんはフジオ・プロの知性担当・狂気担当であったが、異端だったと言ってもいいのかな。
この人に導かれて読んだのだ。

さらに、野崎訳『ライ麦畑』の盗用とも言える、庄司薫さんの『赤頭巾ちゃん気をつけて』のシリーズ。
こっちの方が『ライ麦畑』よりハマった。
田舎の中学生が、そんなバリバリの進学高だったころの日比谷高校のお話なんぞ読んでもあんまり良いことはなかったんじゃないだろうか。
今思うと、貴重な時間をちょい無駄にしたような気がする。

amazonで「ライ麦畑」を検索してみると、やけにパロディや解説本が多いことに気づく。
それだけ大きな影響を与えた作品なんだ。
特に日本では野崎訳の貢献が大きいのではないだろうか。
周辺の本は読んでみたいものも多いが、クソ本である可能性も大。
さて、どうしよう。
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「ライ麦畑」の正しい読み方
2003年5月16日(金)

amazonで「ライ麦畑」をキーワードに検索すると、有象無象の「ライ麦本」がヒットする。
おおむねはウンコ本だとわかっているのだが、勘を頼りに1冊注文してみた。

「ライ麦畑」の正しい読み方『「ライ麦畑」の正しい読み方』
(飛鳥新社)
定価1200円+悪税。
編者が「ホールデン・コールフィールド協会」というのが、実にうさん臭い。

結論から言うと、この本の内容自体は悪くない。
Q&Aの形で、既に出ている『ライ麦畑でつかまえて』に関する様々な情報のポイントがコンパクトに読めます。

『アフリカ便り』が"Out of Africa"のことだとは、今回初めて知りました。
晶文社からの邦題が『アフリカの日々』、映画になった時のタイトルが『愛と哀しみの果て』ね。
野崎孝さんの名訳の文体が、植草甚一さんの文体をルーツとするなんてのも、納得。
ちょこちょこおいしい知識がちりばめられています。

タイトルの「正しい読み方」は飛鳥新社の営業方針なので、著者には罪がない。
ん? 著者?
編者ということになってますね。
問題点はこの辺にありますかな。

編者代表は奥付を見ると「横戸茂」さん。
目次では、Q1~Q34の取材・執筆が横戸茂さん、大塚幸代さん、鈴木梅花さんの3人。
ライ麦小事典執筆が大塚幸代さん。

横戸茂さんて誰?
googleすると、こんなのがひっかかりました。
「我等はPATAPHYSIQUE RECORDS 僭越と知りつつもジャリの概念を勝手に頂き福岡林嗣と横戸茂の二人で1994年の8月より活動を始めた。」
ご本人でしょうか。
たぶんそうだと思うのですが、よくわかりません。

大塚幸代さんて誰?
googleですぐにヒットしました。
これは確実にご本人。
1972年埼玉生まれ。96年~01年まで雑誌『クイック・ジャパン』編集部に在籍。
だそうです。
なるほどね、そういう人達が作ってるのか。
鈴木梅花さんはgoogleでヒットしません。

この本、おそらくネタ本の寄せ集めです。
で、もちろん出典は明らかにしていない。
あまりまっとうな取材活動とは思えませんな。
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草刈り&掃除
2003年6月2日(月)

台風一過の青空の下、畑で草刈りに精を出す。
一時間でぐっしょり汗をかいた。
幻泉館大菜園は単なる住宅地なので、敷地外へ枝や草がはみだすと周囲の視線が冷たいのである。
以前刈った草を積んだ山をどけると、大きなミミズがにょろにょろ。
おお、いい土になってるぞ。
って、そこは通路じゃ。

汗かきついでに、寝室の掃除という大事業にとりかかる。
まるで私も真人間に向かって歩き始めたかのようだ。
といっても、まずは捨てる本を選び出す作業だけである。
寝室に積んであってとっておく本は、たぶん3つぐらいのテーマ。
「オウム真理教事件&宗教」「赤軍派」「70年代フォーク&ロック」ぐらいに分類して段ボールの箱に詰め込もう。
と思ったら、目算違い。
音楽モノは箱一つでは全然収まらないのよ。
ここ2年ぐらいでぼつぼつ買い集めた古雑誌&楽譜ね。
古いLinuxものは情報が役に立たないので、やっぱり捨てよう。
ええい、捨てると決めたんだから、捨てるんだ!

サッカーものも予想以上に多かった。
単行本を捨てるのは抵抗あるが、やっぱりウンコ本は捨てよう。
ウンコ本とはウンコに関する本ではなくて、ウンコみたいな本のことである。
(そんなことはわかるわね)
Vine以前のLinux本やワールドカップを当てこんだいいかげんな作りの本のこと。

ばらばらだった雑誌がまとまるのは気持ち良い。
とっておく方では、『季刊 本とコンピュータ』や『季刊 サッカー批評』。
少し前に買ってしまった白水uブックス『ライ麦畑でつかまえて』(野崎孝訳)も出てきた。
発掘したやつは消費税3%の時(1989年)買ったもので、「定価830円(本体806円・税24円)」という表記になっている。
最近買ったやつは「定価(本体820円+税)」である。
明らかに消費税が上がることを見越した表記に変えている。
これからどんどん上がっていくんだよなあ、消費税。
『ライ麦』は他にも単行本の時に買ったものが2冊(高校生時新本/大学生時古本で購入)どこかに潜んでいるはずだ。
どこだかわからないんだけどね。
いつかまた会えるのかしら。

その結果、寝室にギタースタンドが立ち、ジャンボ君が収まったのであった。

ライ麦畑でつかまえてもちろん左側が発掘した古い方。
ずいぶん色が落ちちゃってるなあ。
表紙のデザインは同じだが、裏表紙は定価表示の変更に伴ってデザインも変えてある。
古い方が良いような。
ああ、バーコードも導入されてるんだ。
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この辺でやめておきます。
まだまだ出るようです。
好きなんだろうね。

あ、こんなエントリーでも書いていました。

 →幻泉館日録:井上陽水「桜三月散歩道」(1973年)



9条を殺すな!

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